異文化理解力 エリン・メイヤー(英治出版)から⑦

Updated: Dec 15, 2020



日本の稟議システム・・・階層主義かつ超合意主義

アメリカとドイツは、平等主義文化では合意志向の意思決定がなされ(ドイツ)、階層主義文化ではトップダウン式の意思決定がなされる(アメリカ)という一般的パターンの二つの例外である。 


しかしさらに例外的なのが日本で、強固な階層主義を持ちながら、世界でも有数の合意志向の社会になっている。階層主義のシステムと合意志向の意思決定という一見矛盾したパターンは日本の文化に深く根差している。


日本の稟議システムは、集団の合意形成に全員が参加するため決断に時間を要する文化の典型例だ。しかしいったん決断が下されると、それはほとんどの場合覆らないものなので実行は非常に迅速になる。全員が同じ方向を向いているからだ。

日本にいる外国人材へのアドバイス

*意思決定には時間がかかり、多くのやり取りや会議が生じると想定する。

*なるべく忍耐力を持ち、プロセスに関わっていこう・・・意見が分かれ、延々と議論が続き決断に至らないように感じる時でもだ。

*仲間たちに献身的なところを見せるため定期的に連絡を取り、いつでも質問に答えられるようにする。

*非公式な場でチームと接触を持つと意思決定プロセスの経過を観察することができる。そうしないと、自分の預かり知らぬところで合意が形成されていくことになる。

*迅速な決断を促したくなる誘惑に内加藤。促す代わりに、集めた情報の質や網羅性に焦点を当て、論理は適切か検討しよう。一度決断が下されたら、それを変更するのは難しいのだと忘れないこと。

日本人がトップダウン式の意思決定を好む外国人材の上司と仕事をする場合

*自分の習慣よりも議論や意見交換の時間が少ないまま上司によって決断が下されるのだと想定しておこう。組織の文化と関わる人次第で、決断は会議の前か、最中化、後に行われる。

*自分の意見を聞かれなかったり、拒否されたりしたとしても決断に従う心づもりをしておこう。最初の計画が最善でなかったとしても、改定していくことによってプロジェクトが成功することもあり得る。

*あなたが代表者の時は、意見を聴き様々な観点に注意深く耳を傾けてもいいが、決断は迅速に下すよう心がけること。そうしないと、優柔不断だとか役に立たないリーダーだと思われてしまう可能性がある。

*グループ内でこの先どうするか意見が割れていて、はっきりとしたリーダーがいない場合、投票を提案しよう。すべてのメンバーが、自分は反対だったとしても大多数が支持した決断に従おうとするだろう。


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